
目次
冒頭
「この家、何かがおかしい――」
2024年にNetflixで配信され、話題を呼んだミステリースリラー『変な家』は、YouTubeで人気を博した同名の考察系コンテンツを原作に、オリジナルの展開を加えて映画化された作品。
一見なんの変哲もない住宅の間取りに隠された違和感。それを追い始めたことで、男は次第に“決して触れてはいけない闇”へと引き込まれていく…。
「家」という最も身近な空間を使って不安を掻き立てる、考察好きにはたまらない異色のサスペンスです。
基本情報
- 配信開始日:2024年12月(Netflixにて独占配信)
- ジャンル:間取り考察ミステリー/スリラー/サスペンス
- 原作:雨穴(YouTubeチャンネル・書籍)
- 監督:石川淳一
- 出演:間宮祥太朗、佐藤二朗、川栄李奈、長谷川京子、斉藤由貴 ほか
- 上映時間:113分
あらすじ(ネタバレなし)
YouTuberでライターの雨宮(間宮祥太朗)は、友人から「新築住宅の間取りがどうしても変だ」という相談を受ける。
違和感を覚えた彼は、間取りを分析しながらその背景を調査していくが、やがて複数の不審死や不可解な家族構成が浮かび上がってくる。
ただの“変な家”だったはずが、深く掘り下げるほどに暴かれていく恐ろしい事実――。
間取りの裏に隠された真相とは。そして“あの部屋”の存在理由とは?
感想レビュー
地味なのに、怖い。静かな不安がずっと続く
派手な演出や音は少ないのに、どこかずっと落ち着かない。
誰もが暮らす「家」という空間がここまで不穏に感じるのは、間取りをめぐる考察という斬新な設定のおかげ。
ドアの配置、窓の位置、廊下の長さ――たったそれだけのことで、これほどまでに“違和感”を演出できるのかと感心した。
考察好きなら間違いなくハマる構成
本作の大きな魅力は、「謎が連鎖していく構成」。一つの疑問が解決すると、次の間取りが登場し、さらに深い闇へと引き込まれていく。
途中からはまるで“リアル脱出ゲーム”を見ているような感覚になり、ラストには「そういうことか!」と唸らされるオチが待っていた。
ただ怖がらせるのではなく、観る者に“考えさせる怖さ”を与える点が特徴的。
キャストのバランスが絶妙
主演の間宮祥太朗は、理知的で冷静な主人公を好演。彼の「説明しすぎない演技」が物語にリアリティを持たせている。
佐藤二朗の存在も作品に程よい軽さを与えつつ、後半では不穏な空気を牽引していくキーパーソンに。
脇を固める川栄李奈や長谷川京子も印象的で、観ていて飽きさせないキャスティングだった。
意外と“家族”がテーマになっている
単なるミステリーかと思いきや、後半に向けて浮かび上がってくるのは、「家族」「継承」「秘密」といった人間ドラマ的なテーマ。
それが“間取り”という無機質なものを通じて語られるからこそ、独特の余韻を残して終わる。
ラスト数分の静けさと映像が、逆に一番怖かったかもしれない。
『変な家』はこんな人におすすめ
- 考察・謎解き系のミステリーが好きな人
- ホラーは苦手だけど“静かに怖い話”なら観たい人
- 雨穴作品(YouTube、書籍)を知っている・好きな人
- キャストの演技や間取りの裏に隠された意図をじっくり味わいたい人
- ちょっと変わった日本映画を探している人
視聴方法(2025年7月時点)
- Netflixにて配信中(日本国内独占)
※配信状況は変更される可能性がありますので、最新情報は公式サイトでご確認ください。